【働き方】「株式会社電通」強制捜査の先にあるもの

電通強制捜査

広告代理店の雄「電通」に2016年11月7日強制捜査が入りました。「新入社員の自殺」というショッキングな事件から大きくなった残業問題が遂に立件されようとしています。かなり大規模な捜査と言うことで、恐らく今後は逮捕者も出てくることでしょう。

同じ様なマスコミ業界にいる私の良く知る範囲では、電通でなくても「残業」は当たり前に存在しています。どんな仕事も「良い結果」や「顧客の満足度向上」を前にすれば、マジメな日本人気質のDNAを背景に、精一杯の力を出すような仕事をするはずでしょうし、池井戸潤氏が執筆した小説「下町ロケット」でも、大企業の厳しい要求を前に夜を徹して残業する社員の奮闘を好意的に描いておりました。こういった「美談」を表現している似たような作品も多く存在すると思いますが、そこには「良い仕事を最大限追求する私たちのプライド」が存在しています。プライド無き仕事を進めるほど、我々は愚かな存在ではありません。

会社に所属する以上、私たちは組織の中に組み込まれ、チームとなって機能していく構造の中に身を置かれます。私たちが広島カープと日本ハムの日本シリーズに引き込まれたのは、組織プレーという要素が大きく関わっています。送りバントでランナーを進塁させることはもちろん、チーム状況に応じたバッティングやピッチング、守備、采配、様々な要素は全てチームという単位中心に廻っており、私たちが日常身を置く組織と重なっているからこそ、共感出来るスポーツという側面があると思います。

仕事の喜び

そういった意味では、電通の新入社員は個人で何もかも背負い込み過ぎたのかも知れません。助けを求めても組織(上司や仲間)が機能しませんでした。私も会社に入って数年はこの手の厳しい労働環境下に身を置いた時期がありましたので、彼女の苦しみの一端は感じ取ることが出来ます。一方でチームの成果や仲間との喜びを共有するような場面に出会えなかったのか?仕事の成果を自分の喜びに変えることが出来無かったのか?そういったことを知らずに命を絶ってしまったことにも悲しみを感じます。

「鬼十則」が現代にそのまま通用するとは思いませんが、その先にある仕事の喜びがどんどん失われていくことになるような時代になるかも知れません。これからどういった組織になっていくのか?日本の企業やビジネスパーソンから注目されていく存在になる事は間違いありません。今後の推移に注視していきたいと思います。

私たちの働き方が問われています・・・。

 

※仕事仲間から聞いた話しですが、電通担当者からのメールが夜間に限り来なくなったようです。