【社長インタビュー】Itoitexソックス首藤代表が語るランナーファーストのこだわりと3つの捨てたモノ

社長インタビュー企画、はじめました。

今回はこちらの記事でもご紹介したItoitexの首藤社長にお会い出来ました。ランニングやトレランをはじめとするあらゆるスポーツ選手、市民アスリートに読んで頂きたい熱い思い溢れるお話を伺うことが出来ました。その前に「Itoitex ランニングソックスって何?」と言うことについて、簡単に触れたいと思います。

Itoitexのソックスとは?

次の記事にもまとめましたが、和紙を使った素材を採用している「軽量・速乾性・耐久性」を高めたランニング用のソックスです。私も実際に使ってファンになりました!

トレランやウルトラマラソンをはじめとする過酷な環境に対応するソックスとして普及しており、販売して間もない状況にも関わらずトップアスリートから市民ランナーまで広く支持されている状況です。

Itoitexランニングソックス誕生の経緯

 

首藤社長
ItoitexのソックスはItoitex社の株主でもある「ITOI生活文化研究所」の素材生成技術を引き継いだことからスタートしてました。私がもともと営業代行業を営んでいた関係で、偶然にもその技術に出会い、幾つかのきっかけや経緯を経てItoitex社を創業させました。会社は福岡の博多に所在し、2015年6月の創業ですからまだ新しい会社です。

首藤社長は「足元からランナーを支えていきたい」というピュアな理念をお持ちで、まだ32才というお若い社長さんです。途中ランニング話などに脱線しながら約2時間も話し込んでしまいました。

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Itoitexソックス素材の秘密

Itoitexのソックスはその独特な素材や縫製技術によって作られています。

首藤社長
Itoitexソックスのメインの素材となる糸は、マニラ麻から作られた和紙テープ(下写真)とシルクを紡ぐ作業によって作られます。これは非常に特殊な技術が必要で、現在愛知県の豊田市で行っております

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和紙テープがさらに細く精製されて糸に変身します。


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和紙の糸とシルクの糸が1本の糸となり強度か強まります。


私がビックリしたのがこちらの紡がれた「和紙とシルクの糸」です。

首藤社長
和紙とシルクの細い糸を1本ずつあわせて紡いだものです。この糸自体の伸縮は全くありませんが、頑丈で摩擦熱にも強くitoitexソックスを支える屋台骨となってくれるのです。さらにナイロン、ポリエステルの各素材を重ねて織ることで伸縮性を実現し、製品として完成していくのです。

和紙とシルクで紡がれた糸を私も触ってみました、ゴワゴワとしていてかなりしっかりとした素材です。触った瞬間にItoitexのランニングソックスに使われている素材と分かりました。実際に引っ張ってみても強度の強さを感じました。和紙とシルクをコヨリのように細い繊維として仕上げていく技術力には驚かされます。

首藤社長
itoitexソックスの織工技術はとても高い技術力が必要になるものです。先ほどの工場とは別の奈良県にある工場で行っています。

根強い支持者による広がり

まだ歴史の浅いItoitexソックスですが、競技者からの根強い支持を背景にして、大型のスポーツ用品店の販売責任者をはじめ理解者の輪が少しずつ広がり、徐々に店頭でも見かけるようになりました。
トレラン大会を中心に大会でのブース出店も地道に続けていたり、トップアスリートへの商品サポートなども含め、持ち前の商品力を武器に支持者の輪が広がっているようです。明らかな商品訴求力があるので、かなりのスピードで認知を上げているのではないでしょうか?

こちらのPOPもインパクトの強いビジュアルです。

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マスコミ系ライフスタイル
そういえば随分インパクトのある写真ですよね。どうやって撮影したのでしょうか?

首藤社長
実はユーザーさんが撮った写真を送ってくれたんですよ。120kmに及ぶトレイルレースのゴール後にItoitexソックスを使ったご自身の写真を送っていただきました。それと一緒に送ってくれたのが、ふやけてシワシワの写真です。一緒に出場したご友人の写真だそうです。

こういったItoitexユーザーからの支持が厚いことも特徴的ではないでしょうか。着用者それぞれが商品力の素晴らしさに強い確信を持っているからこそ、こういったエピソードが世の中に発信され続けているのだと思います。

itoitexソックスが捨てた「3つの常識」

私がとても心打たれた話があります。Itoitexソックスが「捨てた3つのモノ」です。ユーザーとしてランニングソックスを購入したとき、必ずあると思っていたものをあえて採用しないという選択。そこにはランナーファーストの考え方がありました。

首藤社長
Itoitexのソックスには普通のスポーツソックスにあるものが無いのです。まず1点目としては、アーチサポートがありません。ソックスの機能としてスポーツソックスでは比較的広く近普及していると思いますが、あえて付けておりません。アーチは筋肉ですので選手が自分の力で付けていくものと言う考えからです。サポートを付けていることで失うものがあると考えております。

マスコミ系ライフスタイル
私は自分の判断で先日のフルマラソン出場時にアーチサポートのテーピングをした上からitoitexのソックスをはいて出場しました。こういった使い方でも良かったのでしょうか?

首藤社長
ありがとうございます、とても良い使われ方だと思います。

首藤社長
2点目としては、滑り止めを付けておりません。滑り止めを付けると異物感を感じることもありますし、マメも出来やすくなってしまいます。ソックスの役割としてなるべく邪魔で必要なものを付けたくなかったのです。最近流行のナチュラルランニングの方々からは好評頂いております。
なるほど、こちらのMUTEKIシリーズとも相性が良いソックスなのかも知れません。

首藤社長
3つめはロゴを付けていない点です。プリントしづらい素材ではあるのですが、最高峰のレース「TJAR(※)」などの選手になると、ウェアのタグを切る程の軽量化を行っています。選手にとって役に立たないものや必要のないものは出来るだけ排除していくのが私たちの努めだと思っております。

※「TJATR」・・・トランスアルプスジャパンレース

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ランナーファーストの取組

また、Itoitexさんが取り組んでいる独自の取組も注目されます。どれも「ランナーファースト」な目線で考えられた企画です。

首藤社長
好評を頂いているのはソックスの「片足販売」です。左右でサイズが異なる方、穴が空いた場合の替えとして、義足の方など多くの方に支持されております。

ありそうでなかった片足販売。片足だけ穴が空いたり損傷したりする靴下を泣く泣く使わなくなってしまう悲劇が無くなるこの取組みは素晴らしいですね!

首藤社長
今、キャンピングカーを準備しているんです。会社のロゴをラッピングをしている最中なのでそろそろお披露目できると思うのですが、大会にキャンピングカーで行き、スタート前の選手サポートや荷物なども置けるように用意してみました。通常でも6人、最大で8名ほど寝ることも出来ます(笑)。

これもまた首藤社長らしい企画だと感じました。とことんランナーに寄り添う姿勢に恐れ入ります。

今後について

直近では2017年2月に開催される「東京マラソンEXPO 2017」でのブース出展も決まったそうです。東京ビッグサイトの「一般出展社ゾーン」出口寄りの場所に構えるそうですので、興味ある方は立ち寄ってみてはいかがでしょうか?熱いお話が聞けるはずです。また、商品ラインアップの拡充もご検討されているようですので、私たちユーザーにとっては選択肢が増えそうです。また、海外進出にも前向きのようです。

首藤社長
ロードマラソンのアメリカやトレイルが盛んなヨーロッパはもちろんですが、アジア方面にも進出したいと思っています。具体的にはタイが面白いと思っております。4.5万人が参加する大会やクリケットの競技人口も多く、可処分所得が高いそうです。亜熱帯の気候なので、速乾性機能など十分チャンスがあると思っております!

私たち国内のユーザーにとっても販促企画を考えてくれているそうです。2016年12月からは「30日間返品無料キャンペーン」も始まるそうです。是非Itoitexホームページや販売店などで情報チェックしてみて下さい。

まとめ

常にユーザー視点、ランナー視点に根付いた考え方の首藤社長。製品へのこだわりはもちろん、それ以上に競技者への心配りを考えていらっしゃるお話に強く感銘を受けました。ご自身も以前からバスケットの選手として活躍された過去をお持ちのようですが、ランニングでは怪我を経験されている側面もあり、そういったご自身の体験もこだわったモノ作りの背景にあるのかも知れません。

地道な選手サポートを背景に徐々にユーザーを増やしているItoitexソックスの今後に注目していきたいと思います。

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